真っ暗でなにも見えなかったときとは違って、今は明かりもあり、ピカピカうさぎにおそわれる心配もない。 乃花(のか)は顔を赤くしながら、両手でぶどうジュースのペットボトルをしっかりとにぎった。 (那成(ななる)さんのとなり、安心するけど、ドキドキする…せ、瀬戸川くんは、大丈夫かなっ…?) 乃花(のか)はちらりと、離れた場所にある銀色の扉を見て、永亜(とあ)のことを考えた。