「あんたはここにいろよ。そいつも土谷も怖がってるし。ここが安全でも、女子2人だけ残していくわけにはいかないだろ」
怖いと思っていることを見抜かれた乃花は、居心地が悪くなったように顔をそらす。
そんな乃花や、那成を離さない來璃を見て、那成は小さくうなずいた。
「…分かった。ここの造りは現実のスーパーと同じだから、まっすぐ入り口へ向かえばいいよ」
「あぁ」
「それから、あいつは遠くの音には反応しないけど、近くで聞こえた音には反応する。そして、顔の正面にいる子どもをねらうから気をつけて」
「分かった。ここ、他に明かりはないのか?」