永亜(とあ)のするどい質問に、乃花(のか)も、來璃(らる)那成(ななる)を見て、答えを待った。

 那成(ななる)は視線を落として(くちびる)を引き結ぶと、3秒間だまりこんでから、口を開く。




「ここが、別の世界…裏のスーパーなら、迷いこんでしまった僕たちしか、ここの存在は知らない。だから…」




(待ってても、助けは、こない…?)

 那成(ななる)が口にできなかった言葉を理解した乃花(のか)は、ふるえる手で口を押さえた。