「はい…蕗咲ちゃんは、どうなっちゃったんですか?あのピカピカうさぎは、なんなんですか?」
「…あの子は、人形になった、としか言えない。あの着ぐるみは…このスーパーにいる子どもを捕まえて、人形に変えてしまうんだ」
「そんな…っ」
「…あんたは、なんでアレのこと知ってるんだ?」
両手で口を押さえた乃花のとなりに来て、永亜は那成を見つめる。
那成は視線を落として口を開いた。
「僕は…永亜くんたちよりも前から、ここにいるんだ。一緒にいた子たちもいたけど…みんな、あいつに捕まって人形にされてしまった」
「…お兄ちゃん、いなくなっちゃった。1週間前に。みんなで、さがしたけど…ずっと、見つからなかった」
「1週間前に…?」