──救えなかった君を、救えた方法を、今でも探している。





 ザリ、と砂利を踏む音が聞こえた。顔を上げたけれど、墓参りに来る候補のうちの一人だったから、体ごと向き直って短い挨拶をしただけになった。


「……来てたのか」


 ポツンと、宛先を失ったような声が、虚しく落ちた。