「本当に毎回朱雀のトップは美人だよなー。あんだけレベルの高い女装見せられてたら女装見極める力が磨かれる」
「先代の朱雀は声も高かったですしね。七十二代目の朱雀は男でありながらここまで美しくなれる俺凄い、って感じですけど」
「ほーん」
「正直氷の女王より断然美人な自信あるとか言ってましたけどね」
「そんなわけないない、京花ちゃんのほうが美人だろ」
「……先輩はそういうことばっかり言ってるから駄目なんですよねぇ」
「先輩に駄目だしする強気なところもいいと思うぞ」
「ポジティブですか」
「つか、先輩がそんなんだから青龍のトップは代々女に頭が上がらないとか言われるんですよ」
拗ねるのはやめたのか、白銀はソファに寝転び、肘をついて頭を支える。仮にも先輩の前だというのに随分寛いだ態度だ。
「朱雀に言われたんですよ。俺が氷洞に怒られてたときに」
「いや京花ちゃんの尻に敷かれてるお前のせいだろそれ」
「先輩が! 女タラシで有名な先輩が! 元凶ではあるでしょう!」