「ははっ…
あの方は我が才華国の皇帝陛下・飛龍様にございますよ。
どうやら、飛と名乗ってお忍びで妓楼に行かれたようでしてね。」
泰然様は答える。
「こ、こ、皇帝陛下様!?」
私はびっくりする。
何か失礼な事でもやったんじゃなかろうか?
「安心してください。
皇帝陛下は威厳のある方ですが、意外とユーモアもある方ですから。
あなたをお連れしろ、とおっしゃったのも、飛龍様ですよ。」
「そ、そ、そうなのですね…」
私はそれだけかろうじて言った。
「さて、ここからは後宮について少し説明させていただきますね。
才城の後宮には、3つございます。
まずは、向日葵の後宮。
ここには、士大夫のご令嬢達が。
次に酔芙蓉の後宮。
ここには、大商人や大荘園の娘さん達が。
最後に蓮の後宮。
ここには、上記以外の方たちが。
小鈴様は失礼ですが、妓楼出身の為、蓮の後宮に入る事になります。
朱雀の姫に選ばれてしまえば、出身など関係ありませんので、是非頑張ってください!」
泰然様はおっしゃった。
そして、馬車は才城に到着した。
泰然様とはそこでお別れして、私は蓮の後宮の中へ向かった。
確か、2階の5番目の部屋だと…
私が部屋に入ると、その部屋は薄桃色で彩られた可愛い部屋だった。
灯篭もベッドの天蓋も全て蓮模様の薄桃色だった。
「素敵…」
妓楼は真っ赤だった為、薄い桃色がとても可愛いく見えた。
そして、侍女の明明が入って来て自己紹介と挨拶をした。
「こちらこそよろしくね、明明。
後宮なんて初めてで分からない事だらけなの。」
私は言った。
「おまかせください。
では、早速新しい衣と髪飾りなどを選びに参りましょう。
ちょうど王都の商人が売りに来ている頃ですわ。」
明明が言う。
「だけど、私お金なんて持ってないわ…」
私が言うと、明明はおかしそうに笑った。
「後宮にかかる費用は全て皇帝陛下が支払ってくださいますわ。
心配ご無用ですわよ。
さぁ、参りましょう、」
そ、そうなのか…
私はびっくりする。
そして、商人から翡翠の髪飾りと緑色の透け感のある衣、白に金縁が施された衣、金の髪飾り、など、計6点を購入した。
少し、買いすぎではなかろうか?
しかし、これが後宮の姫君たちの普通かもしれないし…
どうも、私は貧乏性が出てしまう。
「お食事はおまかせでよろしいですか?
今日はフカヒレらしいですけど。」
ふ、フカヒレ!?
とても庶民には食べられない高級料理だ。
私は何度も頷いた。
そうして、私の贅沢な後宮生活は始まったのだった。
あの方は我が才華国の皇帝陛下・飛龍様にございますよ。
どうやら、飛と名乗ってお忍びで妓楼に行かれたようでしてね。」
泰然様は答える。
「こ、こ、皇帝陛下様!?」
私はびっくりする。
何か失礼な事でもやったんじゃなかろうか?
「安心してください。
皇帝陛下は威厳のある方ですが、意外とユーモアもある方ですから。
あなたをお連れしろ、とおっしゃったのも、飛龍様ですよ。」
「そ、そ、そうなのですね…」
私はそれだけかろうじて言った。
「さて、ここからは後宮について少し説明させていただきますね。
才城の後宮には、3つございます。
まずは、向日葵の後宮。
ここには、士大夫のご令嬢達が。
次に酔芙蓉の後宮。
ここには、大商人や大荘園の娘さん達が。
最後に蓮の後宮。
ここには、上記以外の方たちが。
小鈴様は失礼ですが、妓楼出身の為、蓮の後宮に入る事になります。
朱雀の姫に選ばれてしまえば、出身など関係ありませんので、是非頑張ってください!」
泰然様はおっしゃった。
そして、馬車は才城に到着した。
泰然様とはそこでお別れして、私は蓮の後宮の中へ向かった。
確か、2階の5番目の部屋だと…
私が部屋に入ると、その部屋は薄桃色で彩られた可愛い部屋だった。
灯篭もベッドの天蓋も全て蓮模様の薄桃色だった。
「素敵…」
妓楼は真っ赤だった為、薄い桃色がとても可愛いく見えた。
そして、侍女の明明が入って来て自己紹介と挨拶をした。
「こちらこそよろしくね、明明。
後宮なんて初めてで分からない事だらけなの。」
私は言った。
「おまかせください。
では、早速新しい衣と髪飾りなどを選びに参りましょう。
ちょうど王都の商人が売りに来ている頃ですわ。」
明明が言う。
「だけど、私お金なんて持ってないわ…」
私が言うと、明明はおかしそうに笑った。
「後宮にかかる費用は全て皇帝陛下が支払ってくださいますわ。
心配ご無用ですわよ。
さぁ、参りましょう、」
そ、そうなのか…
私はびっくりする。
そして、商人から翡翠の髪飾りと緑色の透け感のある衣、白に金縁が施された衣、金の髪飾り、など、計6点を購入した。
少し、買いすぎではなかろうか?
しかし、これが後宮の姫君たちの普通かもしれないし…
どうも、私は貧乏性が出てしまう。
「お食事はおまかせでよろしいですか?
今日はフカヒレらしいですけど。」
ふ、フカヒレ!?
とても庶民には食べられない高級料理だ。
私は何度も頷いた。
そうして、私の贅沢な後宮生活は始まったのだった。