そして、第四関門、つまり最終関門が始まった。

残る朱雀の姫候補は5人だ。

どの候補も炎の力を使える。

第四関門は5人でのバトル!

舞台上から落ちた者、気を失った者、降参した者が不合格となる。

「始め!」

春蕾様の声でバトルが始まった。

吹き荒れる炎魔法。

私は逃げ惑うので精一杯だった。

しかし、その時、頭の中で声がした。

『我が名を呼べ。
どんなときも力を貸そうぞ。』

「す、す、朱雀!」

私は朱雀の名前を呼んだ。

すると、私の手から不死鳥が現れ、他の4人の朱雀の姫候補を炎の風で吹き飛ばした。

「そこまで!」

春蕾様がすかさず言った。

朱雀…

私の中に…

「これにて、朱雀の姫は小鈴様である事が決定致しました!」

私が…
朱雀の姫…?

♦︎♦︎♦︎

その夜、私は蓮の池のほとりにいた。

「小鈴…」

「飛龍様…
もう来ていただけないかと…」

「馬鹿な…
俺もそなたに会いたかった…

そなたなら、雹華も許してくれる、そんな気がするのよ。」

飛龍様はそう言い、私の頬に手のひらを当てた。

「お心に誰が居ようと構いません。
私は飛龍様を…
愛しております。

そして、雹華様もあなたを愛し続けている。
私には分かるのです。」

私はそう言って手のひらを重ねた。

「小鈴…
ありがとう…

俺もそなたを愛しているのだ。」

その夜私たちは結ばれた。

そして、末永く幸せに暮らしましたとさ。

Happy End…♡