「んー、どうっていうか、、、わたし、やっぱり無理なのかなぁ。凌さんに振り向いてもらうの、、、。」
「あー、、、ん〜、、、。」
わたしの言葉の答えに戸惑う瀬戸くん。
そして戸惑いながらも「なかなか難しいと思いますよ。」と言ったのだった。
「だよねぇ、、、」
「あ、でも、最近の凌さん、少し雰囲気が変わったんですよね。」
「雰囲気?」
「うん。何ていうか、、、少し表情が柔らかくなってきたというか。それって、天音ちゃんのおかげだと思いますよ。」
瀬戸くんの言葉に「本当?」と喜ぶわたし。
少しでも凌さんの心を解すことが出来ていたらいいなぁ。
わたしはそう思いながら、その日を過ごした。
そうこうしていると、あっという間に年末。
お店は12月31日から1月3日まで休みらしく、年明けまで凌さんに会えない。
そんなわたしに休みはなく、仕事は大忙しだった。
仕事に明け暮れた年末年始も終わり、年が明けて初めての休みの日。
わたしは凌さんのお店に行くつもりだったが、仕事の疲れからか1日中寝て過ごしてしまっていた。
あー!凌さんに会えなかった!
そう思いながらもまだ布団から出られずにいる自分。
明日は会いに行こう。
そう思いながら、再び眠りに落ちたのだった。