「何処が?そうだな…。まず、賢いところだろう?」

「おかあしゃまかしこい~」

「それから、強いし」

「おかあしゃまつよい~」

「あと、優しいしな」

「おかあしゃまやさしいね~」

「あとは何より、可愛いだろう。笑ったときなんて最高だ」

「おかあしゃまかわいいね」

「あぁ。アイナと同じくらい可愛いぞ」

よしよし、とアイナの頭を撫でてあげるアトラスさん。

「…」

私は恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にして俯いていた。

…馬鹿。

「…シュニィ。大丈夫?」

羽久さんは、気を遣って声をかけてくれたが。

「うふふ。ラブラブだね~」

学院長は、嬉しそうににこにこ。

アトラスさんは、私の気も知らず、アイナときゃっきゃしていた。

…後で、お説教しなくては。

人前で、そういうことを言うんじゃありません、って。

恥ずかしくて仕方がない。

「おかあしゃまかわいいね~」

「あぁ、可愛いなぁ。アイナも可愛いぞ」

全く悪びれもせず、よしよしとアイナの頭を撫でるアトラスさんである。

怒ってやりたいけど、こんなこと言われると、もう怒りなんて沸いてこない。

「…もう…」

…笑って許すしか、ないじゃないか。