そして、迎えた準決勝。
準決勝になったからって、作戦を変えられたら困ったのだけど。
幸い、彼女達は先程までと同じ戦法で来た。
金髪お団子さんの方が、開幕から怒濤のような攻撃を仕掛けてきた。
成程、実際コートに立って、この雨あられのような攻撃を受けたら、どうしてもこちらに気を取られるのは当たり前だ。
私も、これまでの試合を観察していなかったら、こちらに気を取られていたかもしれない。
だが、予想通り、攻撃の数は凄まじいが…威力は半端だ。
こちらは無視で良い。
それでもアトラスさんは、気を取られるかと思ったのだが。
私が「気にするな」と言ったら、本当に全く気にしないらしく。
金髪さんの攻撃が、まるで見えていないかのように…ポニーテールさんだけに集中していた。
一応、それでも金髪さんが不意討ちを撃ってこない保証はないので、私は警戒を緩めない。
もし金髪さんが不意討ちを仕掛けてきたときは、すぐに防御壁を展開する心の用意をしておいた。
だが、幸いなことに、その心配はなかった。
二人は、いきなり自分達の作戦が上手く嵌まらなくなったことに焦っていた。
可哀想なくらいに、二人の焦りがありありと見て取れた。
まさか自分が集中砲火を浴びるとは思っていなかったらしく、ポニーテールさんは防戦一方。
金髪さんの方は、何故か自分が全く相手にされないことに戸惑い、必死に目眩ましの数を増やしていたが。
所詮目眩ましだと分かっているので、アトラスさんは全く気にかけない。
…ここが、正念場だ。
「アトラスさん!」
私は一気にアトラスさんの剣を強化した。
これなら、ポニーテールさんが防御壁を展開しようが、アトラスさんが文字通りかち割ることだろう。
必殺の一撃、って奴だ。
アトラスさんは私の意図を汲み、渾身の力をこめて、ポニーテールさんの防御壁を叩き割った。
これには、ポニーテールさんも為す術なく。
ばったりと床に伸びてしまった。
一人が戦闘不能になれば、その時点で試合は終わる。
「そこまで!」
教官に止められ、試合が終了した。
無事に…決勝進出、である。
ホッと胸を撫で下ろすと、アトラスさんがくるりと振り向いて、嬉しそうに駆けてきた。
「シュニィ!良かった。作戦どお…」
「こんなの、無効試合だわ!」
アトラスさんの喜びの声は、金髪お団子女子生徒さんの叫びによってかき消された。
準決勝になったからって、作戦を変えられたら困ったのだけど。
幸い、彼女達は先程までと同じ戦法で来た。
金髪お団子さんの方が、開幕から怒濤のような攻撃を仕掛けてきた。
成程、実際コートに立って、この雨あられのような攻撃を受けたら、どうしてもこちらに気を取られるのは当たり前だ。
私も、これまでの試合を観察していなかったら、こちらに気を取られていたかもしれない。
だが、予想通り、攻撃の数は凄まじいが…威力は半端だ。
こちらは無視で良い。
それでもアトラスさんは、気を取られるかと思ったのだが。
私が「気にするな」と言ったら、本当に全く気にしないらしく。
金髪さんの攻撃が、まるで見えていないかのように…ポニーテールさんだけに集中していた。
一応、それでも金髪さんが不意討ちを撃ってこない保証はないので、私は警戒を緩めない。
もし金髪さんが不意討ちを仕掛けてきたときは、すぐに防御壁を展開する心の用意をしておいた。
だが、幸いなことに、その心配はなかった。
二人は、いきなり自分達の作戦が上手く嵌まらなくなったことに焦っていた。
可哀想なくらいに、二人の焦りがありありと見て取れた。
まさか自分が集中砲火を浴びるとは思っていなかったらしく、ポニーテールさんは防戦一方。
金髪さんの方は、何故か自分が全く相手にされないことに戸惑い、必死に目眩ましの数を増やしていたが。
所詮目眩ましだと分かっているので、アトラスさんは全く気にかけない。
…ここが、正念場だ。
「アトラスさん!」
私は一気にアトラスさんの剣を強化した。
これなら、ポニーテールさんが防御壁を展開しようが、アトラスさんが文字通りかち割ることだろう。
必殺の一撃、って奴だ。
アトラスさんは私の意図を汲み、渾身の力をこめて、ポニーテールさんの防御壁を叩き割った。
これには、ポニーテールさんも為す術なく。
ばったりと床に伸びてしまった。
一人が戦闘不能になれば、その時点で試合は終わる。
「そこまで!」
教官に止められ、試合が終了した。
無事に…決勝進出、である。
ホッと胸を撫で下ろすと、アトラスさんがくるりと振り向いて、嬉しそうに駆けてきた。
「シュニィ!良かった。作戦どお…」
「こんなの、無効試合だわ!」
アトラスさんの喜びの声は、金髪お団子女子生徒さんの叫びによってかき消された。