二十音の身体は、最初の持ち主であった二十音よりも、次に出てきた羽久の方が気に入ったのか。
あれ以来、二十音よりも羽久である時間の方が長くなった。
二十音が出てこなくなったのは寂しいが、でも、代わりに羽久がいるし。
羽久は、口数の少ない、舌足らずな二十音とは大違いだった。
普通に喋れるし、たまに毒を吐くけど、二十音よりはずっと人間らしい子だった。
二十音と羽久、どちらが良いか、なんて比べられるものではない。
どちらがオリジナルか、なんて考えるものでもない。
最初は、二十音が一番目で、羽久が二番目、なんて考えていたけれど。
よく考えたら、そうじゃないのかもしれない。
もしかしたら、羽久の方が先だったけど、偶然二十音がずっと出てきていただけなのかもしれないし。
もしかしたら、この身体には二十音と羽久の人格がいて、その子が一番目なのかもしれない。
ただ、表に出てきていないだけで。
二十音の中に、何人の人格がいても構わない。
その誰もが、私にとっては愛しい二十音の一部なのだから。
あれ以来、二十音よりも羽久である時間の方が長くなった。
二十音が出てこなくなったのは寂しいが、でも、代わりに羽久がいるし。
羽久は、口数の少ない、舌足らずな二十音とは大違いだった。
普通に喋れるし、たまに毒を吐くけど、二十音よりはずっと人間らしい子だった。
二十音と羽久、どちらが良いか、なんて比べられるものではない。
どちらがオリジナルか、なんて考えるものでもない。
最初は、二十音が一番目で、羽久が二番目、なんて考えていたけれど。
よく考えたら、そうじゃないのかもしれない。
もしかしたら、羽久の方が先だったけど、偶然二十音がずっと出てきていただけなのかもしれないし。
もしかしたら、この身体には二十音と羽久の人格がいて、その子が一番目なのかもしれない。
ただ、表に出てきていないだけで。
二十音の中に、何人の人格がいても構わない。
その誰もが、私にとっては愛しい二十音の一部なのだから。