…で、色々な手段を使って調べてみたところ。

実にたくさんのことが分かった訳だが…。

これらの情報を集めるのに、俺達は大変苦労した。






「許可証は?」

「…えっ…」

…許可証?

調べものと言えばまず図書館、ということで。

二人で街の図書館に来てみたら、そこには横柄な顔をした警備員がいて。

中に入ろうとした俺達に、ぶっきらぼうにそう尋ねた。

…許可証って何だよ。

「許可証…」

「おいおい。許可証もないのに、図書館に入れる訳ないだろう」

当たり前のことを言わせるな、とばかりにせせら笑う警備員。

マジかよ…。図書館っていうのは、誰でも自由に出入り出来るものじゃないのか。

少なくとも、ルーデュニアではそうだ。

一部の禁書エリアを除けば、どんな本でも手に取ることが出来る。

それが図書館だとばかり思っていたのに。

「許可証もないなら入れられないよ。帰った帰った」

しっしっ、と片手であしらわれる始末。

しかし、諦めないシルナは。

「えっと…。じゃあ、その許可証っていうのは…。何処に行けば手に入りますか?」

許可証がなければ入れないなら、手に入れれば良い。

それはそうなのだが…。

「政府指定の医者や学者でもない限り、許可証なんて出る訳ないだろう。たかが民間人が、図書館なんかに何の用だ?」

小馬鹿にしたように笑う警備員。

「分かったら帰れ。これ以上居座るなら憲兵を呼ぶぞ」

「…はい。済みませんでした」

ここまで言われれば、尻尾を巻いて帰る以外どうしようもなかった。