──────…と、いう微笑ましい二人のやり取りを。
学院長室の窓から、じーっと眺めてにまにましてる、悪趣味な覗き魔がいたことに。
二人共、気づいていなかっただろう。
「うふふ…。微笑ましいなぁ。青春だなぁ…」
「…」
窓に貼り付いて、にまにましてるシルナを見て。
俺は、くるりと後ろを向いて、
「…もしもし警察ですか?はい、ロリコンの変態覗き魔がいて…。すぐ捕まえに来てください」
「ちょっと羽久!通報しないで!」
うるせぇ。今何やってたんだ今。
見てたぞ。ゲヘゲヘ言いながら自分の生徒眺めてただろ。
通報されてしまえ。
「何やってんだよ変態」
「変態とは失敬な!微笑ましい生徒の青春を、ちょっと観察してただけでしょ。保護者として!」
何が保護者だ。ただの覗きじゃん。
「最低教師。下世話」
「良いじゃない別に!だってあのシュニィちゃんが!あんなに心を開いてるのは初めてなんだよ?」
あ?シュニィちゃん?
あの女の子の方、シュニィちゃんって言うの?
「あぁ…。あの、アルデン人の女の子か」
「そうそう。シュニィちゃん」
あの子、確か時魔法適正もあったよな。
非常に優秀な生徒だけど、自分が優秀だってことを自覚していないせいで、無意識に実力を発揮出来ない…ちょっと残念な子。
まぁ…アルデン人という生まれを考えれば…卑屈になるのも仕方ないか。
「ようやく、彼女が本来の実力を発揮するに値するペアに恵まれたようだね」
「あの、交換留学生?あいつも、相当強いよな。魔導師ではないけど…」
剣士としては、大層強い。
俺は畑違いだから、それほど詳しくはないが…。
ただちょっと力押しが過ぎるというか、大雑把なところがあるから。
その点、繊細なシュニィと組むと、上手い具合にお互いの弱点が補正されるのかもしれない。
確かに、良いペアだろう。
「これを機に、シュニィちゃんが自分に自信を持ってくれるようになったら良いんだけど…」
「…そうだね」
そうすれば、彼女はもっと…もっと強くなるだろう。
それこそ、聖魔騎士団魔導部隊の隊長だって、夢じゃないほどの才能なのだから。
学院長室の窓から、じーっと眺めてにまにましてる、悪趣味な覗き魔がいたことに。
二人共、気づいていなかっただろう。
「うふふ…。微笑ましいなぁ。青春だなぁ…」
「…」
窓に貼り付いて、にまにましてるシルナを見て。
俺は、くるりと後ろを向いて、
「…もしもし警察ですか?はい、ロリコンの変態覗き魔がいて…。すぐ捕まえに来てください」
「ちょっと羽久!通報しないで!」
うるせぇ。今何やってたんだ今。
見てたぞ。ゲヘゲヘ言いながら自分の生徒眺めてただろ。
通報されてしまえ。
「何やってんだよ変態」
「変態とは失敬な!微笑ましい生徒の青春を、ちょっと観察してただけでしょ。保護者として!」
何が保護者だ。ただの覗きじゃん。
「最低教師。下世話」
「良いじゃない別に!だってあのシュニィちゃんが!あんなに心を開いてるのは初めてなんだよ?」
あ?シュニィちゃん?
あの女の子の方、シュニィちゃんって言うの?
「あぁ…。あの、アルデン人の女の子か」
「そうそう。シュニィちゃん」
あの子、確か時魔法適正もあったよな。
非常に優秀な生徒だけど、自分が優秀だってことを自覚していないせいで、無意識に実力を発揮出来ない…ちょっと残念な子。
まぁ…アルデン人という生まれを考えれば…卑屈になるのも仕方ないか。
「ようやく、彼女が本来の実力を発揮するに値するペアに恵まれたようだね」
「あの、交換留学生?あいつも、相当強いよな。魔導師ではないけど…」
剣士としては、大層強い。
俺は畑違いだから、それほど詳しくはないが…。
ただちょっと力押しが過ぎるというか、大雑把なところがあるから。
その点、繊細なシュニィと組むと、上手い具合にお互いの弱点が補正されるのかもしれない。
確かに、良いペアだろう。
「これを機に、シュニィちゃんが自分に自信を持ってくれるようになったら良いんだけど…」
「…そうだね」
そうすれば、彼女はもっと…もっと強くなるだろう。
それこそ、聖魔騎士団魔導部隊の隊長だって、夢じゃないほどの才能なのだから。