「うん、クッキー美味しいなぁ。ね、シュニィちゃん」
「はい…。美味しいですね」
「最近これにハマっててねぇ。あんまり美味しいから、生徒にも食べて欲しくて、食堂でおやつとして出してもらったら、これが好評でね?」
「あら。それは良かったですね」
「もっと食べてもらおうと思って箱買いしちゃったんだよ。そうしたら生徒に『飽きた』って言われて…」
「あぁ…。まぁ、甘いものが好きな生徒ばかりじゃありませんものね」
「だから今度は、チョコビスケットにしようかなと思ってるんだけど」
「…うふふ」
愛想笑いで誤魔化していくシュニィ。さすがである。
はっきり言ってやってくれて良いんだぞ。
そんな遠慮しなくても。
「…ところで、シュニィちゃん」
「はい」
「…今日はどうしたの?」
「…」
シュニィは、にこにこしていたが。
今更聞くのか。って、絶対思ったに違いない。
ごめんな、シュニィ…。こういう奴なんだよ。
ひっぱたいて直るんなら、いくらでもひっぱたくんだけどな。
「実は、学院長先生にお願いがありまして」
「お願い…?『禁忌の黒魔導書』のこと?」
「勿論そちらもあるんですが…。今回は、ちょっと別件で」
別件…?
シルナに頼むなら、それすなわち、俺に頼んでいるのも同じこと。
真面目に聞いておこう。
「『死火』という魔導書を知っていますか?」
…『死火』?
俺は聞き覚えがなかったが、シルナは。
「…それはまた懐かしい名前だね」
「…シルナ、知ってんの?」
「あぁ…。大昔の伝説だよ」
伝説…。
「何でも、神を殺す最強の闇魔法が書かれている魔導書だという言い伝えがあるそうで…」
と、シュニィ。
なんっ…じゃ、そりゃ。
「めちゃくちゃだな…。絶対眉唾だろ」
「うん…。ちょっと信じられないよね」
そんな魔法があったら、苦労しねーよ。
伝説は、あくまで伝説だ。
現実に存在してしまったら、その時点で伝説ではなくなる。
「で…その伝説が、何だって?」
「それが…あながち伝説とも言い切れない事態が起きていまして」
…あ?
「はい…。美味しいですね」
「最近これにハマっててねぇ。あんまり美味しいから、生徒にも食べて欲しくて、食堂でおやつとして出してもらったら、これが好評でね?」
「あら。それは良かったですね」
「もっと食べてもらおうと思って箱買いしちゃったんだよ。そうしたら生徒に『飽きた』って言われて…」
「あぁ…。まぁ、甘いものが好きな生徒ばかりじゃありませんものね」
「だから今度は、チョコビスケットにしようかなと思ってるんだけど」
「…うふふ」
愛想笑いで誤魔化していくシュニィ。さすがである。
はっきり言ってやってくれて良いんだぞ。
そんな遠慮しなくても。
「…ところで、シュニィちゃん」
「はい」
「…今日はどうしたの?」
「…」
シュニィは、にこにこしていたが。
今更聞くのか。って、絶対思ったに違いない。
ごめんな、シュニィ…。こういう奴なんだよ。
ひっぱたいて直るんなら、いくらでもひっぱたくんだけどな。
「実は、学院長先生にお願いがありまして」
「お願い…?『禁忌の黒魔導書』のこと?」
「勿論そちらもあるんですが…。今回は、ちょっと別件で」
別件…?
シルナに頼むなら、それすなわち、俺に頼んでいるのも同じこと。
真面目に聞いておこう。
「『死火』という魔導書を知っていますか?」
…『死火』?
俺は聞き覚えがなかったが、シルナは。
「…それはまた懐かしい名前だね」
「…シルナ、知ってんの?」
「あぁ…。大昔の伝説だよ」
伝説…。
「何でも、神を殺す最強の闇魔法が書かれている魔導書だという言い伝えがあるそうで…」
と、シュニィ。
なんっ…じゃ、そりゃ。
「めちゃくちゃだな…。絶対眉唾だろ」
「うん…。ちょっと信じられないよね」
そんな魔法があったら、苦労しねーよ。
伝説は、あくまで伝説だ。
現実に存在してしまったら、その時点で伝説ではなくなる。
「で…その伝説が、何だって?」
「それが…あながち伝説とも言い切れない事態が起きていまして」
…あ?