その夜。

俺はジュリスと共に、外に出て食事をしに行った。

ジュリス行き付けのダイニングバーで、ジュリスに色々お酒を薦められた。

の、だが…。俺はあまり酒に強くない体質だったらしく、ほとんど飲めなかった。

料理は美味しかったんだけど。

と言うかジュリスが強過ぎる。

「全く…。こんなに酒に弱いとは。それならそうと言えよ。飲まない店に連れてったのに」

「ジュリスがこんなに強いとも思ってなかったからな」

俺の五倍は飲んでるのに、元気一杯だぞ。

どうやったらそんな体質になれるんだ。

羨ましい。

「じゃあ、今度は飲まない店に連れていくよ」

「そりゃどうも…。その前に仕事が待ってるけどな」

「あぁ…確かにな」

まずは、『青薔薇連合会』に依頼された仕事を片付けなくては。

ルルシーさんの方はともかく、あっちのルレイアさんの方は…間に合わなかったら、何されるか分からないぞ。

何をされてもおかしくなさそうだから怖い。

あんな物騒な鎌を発注するくらいなんだから…。

…すると。

「…なぁ、サナキ」

「うん?」

「変なこと聞いて良いか?」

…変なこと?

「何?」

聞かれて答えられることなら…何でも。

「…お前、何でここにいるんだ?」

突然の、ジュリスの問いかけに。

俺は質問の意図を図りかねて、返答に困ってしまった。