──────…同時刻。イーニシュフェルト魔導学院では。

「…くしゅんっ」

シルナが、微妙に可愛い子ぶってて気持ち悪いくしゃみをした。

「ずびっ。うーん…。風邪かなぁ?」

「いや、噂してんだろ。誰かが」

「え~?嫌だな…。何て?」

「学院長って、寝起きの顔が公害レベルで気持ち悪いよね、みたいな…」

「酷い!」

実はあながち間違っていなかったと知ったら、シルナは三日くらい落ち込んでいたことだろう。