さて、そんなこんなでシャネオンに到着。

した頃には、時刻は既に夕刻であった。

「さてと…。早速失踪した男達の捜索を、」

「あ、見てキュレムさん。シャネオン名物ローストビーフ重ですって。夕飯これにしよーっと」

「おい待て。早速飯食いに行こうとするな!」

こいつ、観光しに来たと思ってない?

明らかに目的を見失ってる。

「何ですか。海鮮丼は嫌ですよ。魚介類なんて全滅すれば良いと思ってるんですから」

「それ単にお前の好き嫌いだろうが」

魚介類好きな人に謝れ。

「ってか飯の前に仕事だろ!何の為にここまで来たのか忘れたのか」

「それは明日ですよ明日。もう定時だもん」

へっ…りくつばっか唱えよってこいつ。

殴ってシバいて言うことを聞かせたかったが、それで言うことを聞くルイーシュなら、俺もこんなに苦労してない。

…仕方がない。俺が折れるしかないと言うのか。

「…分かったよ。ローストビーフな?」

「はい」

ここで甘やかすから、余計ルイーシュのマイペースが加速するんだろう。

自覚はあるが、今更どうすることも出来ない。

悲しいことに。