─────次に目を覚ましたのは、事件から実に三日がたってからだった。











「…あ?」

目を覚ますと、ベッド脇で突っ伏して熟睡する、おっさんがいた。

きょろきょろと周りを見渡すと、花瓶と、果物の入ったかごが置いてあった。

…うん。花瓶はちょっと…ちょっと痛過ぎるかな。さすがに。

仕方ない。じゃ、手で。

俺はぐーすか眠っているシルナの額に、十秒くらいしっかりと溜めた渾身のデコピンを食らわせた。

「はっ、痛ぁぁぁぁ!」

シルナが、なっさけない悲鳴をあげて目を覚ました。