「はー…。なんか騒がしい人だったなぁ」

「あら、愉快な人じゃない。あんな知り合いがいたのね、ルレイア」

「あぁ…うん。昔からあんな人なんだよ」

仲間達に疑われたくない一心で、俺は適当に話を合わせた。

だが、内心では酷く焦っていた。

あの人は誰なのか。

俺は返事を間違えてはいないのか。

あの人達は何を知っているのか。

何処まで知っているのか…。

もしあの人達が俺の前に立ちはだかるのなら、そのとき、俺は…。





その後、俺は一時間くらいDちゃんの喫茶店で、仲良く皆と喋っていたけれど。

正直、何を話したのか覚えていない。

ただ、疑われないように振る舞うだけで精一杯だった。