定期的に「食事」をしなければ、俺は生きられない。

だから色んな時空の色んな国を巡り、少女を殺し、食べながら、生きてきた。

「食事」の間隔は、大体一月から、長くても一月半くらい。

前回の「食事」から一月以上たつと、身体が渇き、血と肉を欲する衝動に駆られて、何も考えられなくなる。

人間以外の動物の血や心臓では、話にならない。

人間でないと、渇きが満たされない。

何度も、何度も時空を移動して。

何人も、何人と食べてきた。

それは殺人であり、他の誰かを助けることでもある。

だから殺す。

捕まって、手錠を嵌められて、刑務所に連れていかれるまで。

ずっと同じ世界で殺し続ける。

捕まったらまた時空を移動して、今度は別の世界で、また捕まるまで殺し続ける…。

それが、俺の人生だった。

今は俺と仲良くしてくれているC君やDちゃん、Eちゃんは、俺があの事件の犯人だと知ったら、何と言うだろう。

俺が勝手に叔父という「設定」にして、養ってくれているおじさんは、何と思うだろう。

きっと驚くだろうな。

まともな人間の皮を被って、中身はとんでもない化け物だったんだと。

俺はその姿を、何度も見てきた。

友達なら、今まで何度も作ってきた。

今回と同じように、新しい学校に転校して、そこで友達を作って。

たまに恋人を作ることもあった。

どれだけ彼らと仲良くなっても、俺があの猟期殺人の犯人だと知ったら…彼らは皆驚く。そして騙されたと言う。

この化け物、ケダモノ、殺人鬼、と罵る。

俺が騙していたのは事実なのだから、罵られるのは当然だ。文句は言えない。

だけどその言葉を聞く度に。

俺は毎回、心を抉られるような気持ちになった。

それでも俺は生きなければならない。誰かを殺して、犠牲にしながら生きなければならない。

今までずっと…そうやって生きてきたのだから。