「…ねぇ、ところで羽久」
「何?」
「今日はどうしたの。何か用事があって来たんじゃないの?」
「…」
…聞くのは、今か。
俺、今日ここに来てもう二時間近くたつんだけど。
訪ねてきたと思ったら、「わぁよく来たね~。チョコ食べる?」とチョコレートを出され。
「聖魔騎士団の皆は元気?羽久は元気?」と、あれこれ質問された。
元気も何も、前に会ったのは昨日だからな?
この人、忘れてるのかもしれない。半年くらい会ってないと思ってるのかも。老人だから。
ボケ老人が同じ話を何度も繰り返すのを聞いてあげる若者のつもりで、お金な~い辺りの話からレティシアの話まで、ちゃんと聞いてあげていたんだけど。
俺の用事を聞くのは、今か。
もっと早く聞いて欲しかったな。二時間前くらいに。
こっちも用事を忘れるところだったよ。
「もしかして、禁書のこと?」
「まぁ、そんなところ」
「何て?」
「相談したいことがあるから、午後二時に聖魔騎士団隊舎に来てくれって、シュニィが」
「へぇ~…」
二人で、学院長室の時計を見る。
午後三時、三十分。
「…」
「…」
「…物凄く、時間過ぎてない?」
「…うん。過ぎてるよ」
「…シュニィちゃん…。…怒ってない?」
「怒ってるだろうな」
「…もっと…早めに言って欲しかったんだけどな?」
「それを言おうとして二時間前に来たら、『チョコ食べる?』とか言われて話が全然進まなかった」
「あ、成程…」
「…」
「…」
シルナは、しゅばっ、と立ち上がった。
「急いで行かなきゃ!シュニィちゃん怒ってるかも!」
既に一時間半遅刻してるから、もう無理なんじゃないかなと思うけど。
「何?」
「今日はどうしたの。何か用事があって来たんじゃないの?」
「…」
…聞くのは、今か。
俺、今日ここに来てもう二時間近くたつんだけど。
訪ねてきたと思ったら、「わぁよく来たね~。チョコ食べる?」とチョコレートを出され。
「聖魔騎士団の皆は元気?羽久は元気?」と、あれこれ質問された。
元気も何も、前に会ったのは昨日だからな?
この人、忘れてるのかもしれない。半年くらい会ってないと思ってるのかも。老人だから。
ボケ老人が同じ話を何度も繰り返すのを聞いてあげる若者のつもりで、お金な~い辺りの話からレティシアの話まで、ちゃんと聞いてあげていたんだけど。
俺の用事を聞くのは、今か。
もっと早く聞いて欲しかったな。二時間前くらいに。
こっちも用事を忘れるところだったよ。
「もしかして、禁書のこと?」
「まぁ、そんなところ」
「何て?」
「相談したいことがあるから、午後二時に聖魔騎士団隊舎に来てくれって、シュニィが」
「へぇ~…」
二人で、学院長室の時計を見る。
午後三時、三十分。
「…」
「…」
「…物凄く、時間過ぎてない?」
「…うん。過ぎてるよ」
「…シュニィちゃん…。…怒ってない?」
「怒ってるだろうな」
「…もっと…早めに言って欲しかったんだけどな?」
「それを言おうとして二時間前に来たら、『チョコ食べる?』とか言われて話が全然進まなかった」
「あ、成程…」
「…」
「…」
シルナは、しゅばっ、と立ち上がった。
「急いで行かなきゃ!シュニィちゃん怒ってるかも!」
既に一時間半遅刻してるから、もう無理なんじゃないかなと思うけど。