「じゃあ、俺の家で仕事をするにあたって、4つのルールを守ってもらう。いいな?」


深紅は頷く。


「1つ目、この屋敷から出てはいけない」


「2つ目、俺が深紅を呼んだら出来るだけ早く俺のもとに来い」


「3つ目、あとで渡すリングは絶対に外すな」



「4つ目……包丁は危ないから持つな。野菜とか切る必要があれば他のやつにやらせろ。これは絶対だ」

念を押すようにそう言うと、深紅は不思議そうな顔をして


『なんで包丁はダメなの?』


と打った。


「…先端恐怖症の奴がいるからだ。包丁を使うのはそいつしか出来ない」


すごく胡散臭いことを言っているが、深紅の記憶がないためこれ以上のことは言えない。


『そうなんだ』


と深紅が打ったのを見る。


「ちなみに寝室は俺と同じだから。ココだ」


とわざとニヤニヤして言って見せた。


案の定、深紅は顔をかすかに真っ赤にしてた。


かわいいな。


「あとでスマホとリングは用意しとく。今日はここで寝とけ」


俺はそう言い、深紅からスマホを返してもらい部屋から出る。