俺は深紅に話しかけた。


「深紅、家に帰れるか?」


もちろん帰れないのは分かっている。

だからこそそう言ったのだ。


案の定、深紅は首を振った。


「それなら、俺の家で働くか?

衣食住と安全は保証する」


深紅は口を尖らせた。


きっと何か言いたいことがあるんだろうと思い、スマホを渡す。


『仕事って何?』


「俺の身の回りの世話。まぁ、基本的には家事が多い。」


『わかった』


スマホの画面に表示された4文字だけで気分が良くなる。