白いワンピースを着た1人の少女はとあるビルの屋上に立っていた。


少女はそのビルからの夜景に圧倒され、これから達成する“目的”を忘れかけていた。


その時、背後から足音が聞こえる。


少女はその気配に気付いたのか後ろを振り返る。


「……何しにきたの?」


少女の瞳は足音を立てた“男”の方を向いているように見えているが実際には分からない。


「…お前に会いにきた。こっちに戻っておいで“______”」


男は少女の名前を呼ぶ。


少女はその名前を聞いた時、気を失うように倒れた。


男は少女を抱き、黒いフードを被ると、夜に紛れた。


闇はまだ長い。


ーー
ーーー