「ありがとうございます。翔先輩。」
俺を本名で呼ぶやつは今まででたった1人。紗矢だけだった。
紗矢がヤクザに入っていたのはとても短くて、他校だったこともあり、本名を知らなかった。
探しても見つかるわけが無い。
でも、俺はまだ紗矢を忘れられずにいる。
どこかで元気に暮らしていればいいのだが。
でも、今、どこか紗矢に似た雰囲気のはるに心を奪われつつある。