それから、小雪は哀とよく一緒にいるようになった。

小雪の方から哀に会いに行くこともあった。

自分の居場所など今は世界のどこにも無いと感じていた小雪にとって、哀といる時間だけが唯一安らぎを感じる時間となったのだ。



――――以上が、8年前から現在に至るまでの、澤小雪と澤雪乃の事情である。