「今日はもう休むといいよ。きっと疲れたんだね」


 ルディの言葉に甘えて寝させてもらうことにしよう。

 考えることも辞めたい。


 遠目に見えるルディとディランが部屋を出ていく背中。急に部屋が少し広く感じられて寂しくなると同時にトーガも立ち上がる。


 「俺も行くわ」


 なんて言うから、


 「ッ……」


 無意識にアタシの手がトーガの服を掴み引き止めてしまっていた。
  

 「寂しいのか?」

 「……うん、」


 アタシはじわりと涙を浮かべたままコクリと頷いた。


 今一人になったら起こった出来事を思い出してしまいそうだ。


 「一緒に寝てやろうか?」


 トーガの迷惑でないのなら、その申し出に甘えてもいいだろうか。