「父さん、ただいま」 家に入ると出迎えてくるアタシの父。 短髪の白い髪ときりっとした蒼の瞳はどこか冷たい印象を与えるが、 「お帰り」 笑うと目元は下がり、柔和な様子が窺える。 「やっとヒカリを見つけられたのか」 「またあの場所で唄ってたのよ」 父は怒ることはせず、そうかと言ってアタシの頭を撫でた。 大きな掌は温かい。 包み込んでくれる優しさがある父もアタシの自慢の父だ。