「…………生き……てる……?」

 「あ、起きた」


 高いソプラノを思わせる声がして、一瞬でアタシの頭の疑問は新たな疑問が追加される。


 声は右側から鳴っていたので視線を右側に向けると小さな丸い白いテーブルがあって、それを囲むようにして白い椅子があった 。四つある椅子に座っていたのはソプラノの声を発した女の子と二人の青年。


 「体の具合どう?」


 ソプラノの声の女の子がそっけなく尋ねているのはアタシだと理解するのに時間はかからなかった。


 だけど、それよりも目の前の人達は誰なのか。

 アタシはどうして此処にいるのか。

 此処は何処で、父さんと母さんはどうなったのか。


 疑問は尽きることなく頭の中を駆け巡る。


 「あなた丸一日死んだように眠ってたよ」
 

 そう告げたソプラノの声をした女の子の方に顔を向けると、彼女は明るい茶髪のショートで、綺麗というより幼さを残した可愛らしさがある面立ちをしていた。