そうなったら、アタシはどうなってしまうんだろう。

 二人がいないこの世界でアタシはどうしたらいい?


 当たり前のように居た二人がいなくなってしまったらアタシは独りぼっちだ。


 「……、やだ…っ」


 目の前が真っ黒に染まっていくのを感じた。指先が震えて、自分が地にちゃんと足を付けているのかすら定かじゃない。


 覆い尽くされそうな闇にズブズブとハマっていってしまいそうな感覚。一度踏み入れた闇はそう簡単に晴れてなどくれなくてどんどん濃くなっていくばかりだ。



 大丈夫、二人は生きている。二人は死んでない、と言い聞かせて、信じようとするけどどうしても出来ないでいる。


 『生きて』


 と、脳内で再生される母の声。

 
 響く声はひたすらアタシに呼びかける。