私とそーやは順調にお付き合いを続けた。
そーやと付き合って1年記念日。ふと言われた。
「萌って、片親なんだろ?しかも地震で死んだらしいじゃんか。悲しくないん?なんでそんなに笑えるん?」
この一言は、そーやの想像よりはるかに私の心をえぐった。
この後話したことは何一つ覚えていなかった。
そして、私は笑うことができなく
なった。
創也は萌を心配して大丈夫だよと伝えたかっただけなんだとか。
私は彼に別れを告げた。
もちろん辛かった記憶より楽しかった記憶のほうが断然多かったけど、どうしてもあの一言が忘れられなくて、これ以上一緒に居ることが辛くなったから。

私は笑えなくなったまま、中学校生活を終えた。
5歳まで福島県に暮らし、家が住めない状況になったのと父の転勤で大阪に引っ越し、高校入学と同時に東京に引っ越した。
そーやと会うことがなくなったのが1番の救いだった。