sideロロドロア

キリアヌスが帰った後、俺は水を一気にコップ2杯分飲んだ。
酒を少し飲み過ぎたようだ。
強い方だが、ほんの少し酒が回っているのが分かる。

普段酒は飲まない。
飲めない訳じゃない。
飲まないように心がけている。

なぜか?

…コントロールが効かなくなるから。

つまり

その

性欲的な意味で。

酔った時の俺はどうも手加減が出来ないらしい。
それをベッドで気を失った女性を見た時に、気づいた。

それ以来、あまり飲まない。
特にそういう行為をする時には。

それに、少し積極的にもなる、らしい。

少しは酔いが醒めたか?

そう思って振り向けば、ネグリジェに着替えたシェリエが居た。

「お水を飲んでから寝ようと…
あの、大丈夫ですの?
お酒弱いんじゃ…?」

「心配はありがたいが、弱くはない。
むしろ強い方だ。」

「え?
では、お酒がお嫌いなの?」

「いや、好きだよ。」

「???

でも、いつも飲まれなくて…」

シェリエは不思議そうに小首を傾げる。

彼女のうなじがちらりと見えて、その白さと言ったら…
そこに舌を這わし、桃色に染め上げたら、どんなにか心地いいだろうか…?

いかん。

酔いは覚めていない。

俺は「おやすみ」と言って立ち去ろうとする。

「待って。
襟元に糸くずが…」

糸くずよ…
気を利かすじゃないか…

余計な気を…

彼女が俺の首筋に手を伸ばす。

その手を掴み、引き寄せた。

「え!
あの!
何をなさるの!?」

「少しそのまま。
すぐ終わる。」

俺は彼女の首筋にむしゃぶりつき、舌を這わせた。

「き、き、きゃぁぁぁああーーー!!!」

案の定、火球が頭上から落ちてきた…

さすがに少し痛い。

「はぁ…
分かったよ。
大人しく寝れば良いんだろ。」

俺は手を上げて、寝室へ向かった。