sideロロドロア

はぁぁぁあ…
まぁた、ケンカか…

いつになったら俺は素直になれるんだろうか?
まぁ、相手もだが…

俺はそんな事を思いながら書斎で、ダンジョンで行方不明になった人物の詳細なプロフィールが載った資料を見て居た。

女、男、男、女…

年もバラバラだし、出身地も違う、性別も関係無い。

攫われた人物に共通点など、本当にあるのだろうか?

俺が資料に目を通して居た時、書斎のノックが鳴った。
彼女だ。

「どうぞ。」

俺が言うと、ネグリジェに着替えた彼女はコーヒーを持ってやって来た。

「これ…
良かったら…」

「あぁ、ありがとう。
助かるよ。」

一応の2度目の仲直りと言ったところだろうか。

「な、何をご覧になってますの?」

「あぁ、行方不明になった冒険者のプロフィールが載った資料さ。
君が言う通り、何か共通点があるかもと思ってな。」

俺は答えて、その冊子を彼女に渡した。

彼女はソファに座って熱心にその資料に目を通した。

やはり、変な女だ。
色恋には目もくれず、ダンジョンのモンスター討伐や、妙な事件を解く事に必死になる。

厄介な嫁を貰ったもんだ…

「バラバラですわ…」

彼女はポツリとそう言った。

「だろう?」

「でも、攫われた冒険者達は2、3日後に必ず帰ってくる。
何か、何か引っかかりますのよ。」

「そうは言っても狙われる理由に共通の事など…」

俺は言った。

その時…!
彼女は冊子を勢いよくめくり始めた。

「ありましたわ…









共通点が…」

彼女は少し青い顔でそう答えた。