sideシェリエ

怒らせてしまった…

私は誰も居なくなった屋敷の中で考えて居た。

私が…
悪いの…よね…？

でも、どうすれば良いのか分からなかった。
いや、多分謝れば良いんだけど…

生まれてこの方謝罪というものをした事が無い。

誰もかれも、皆、私にチヤホヤしていたし。
あんなにも怒りをぶつけられたのは、いつぶりだろうか…？

とにかく謝らなくては！

私は馬車を呼び、魔導士団本部に向かった。

後で冷静に考えればバカな事をしていたと思う。
でも、その時は、彼に謝らなきゃ！という強い気持ちしか私の心の中には無かった。

魔導士団本部に到着して、ウロウロしていると…

「おい、アレ…」
「ライザリア家のシェリエ嬢じゃないか？」
「いや、今は副団長の奥方らしいぞ。」
「綺麗だなぁ…」
「少し話しかけてみろよ。」
「うーん…」

なんだか、目立っている…！？

私はただ、ロロドロア様に…！

「副団長に用ですか？」
「俺たちが案内しますよ？」
「あ、荷物持ちますよ。」

あら…？
なんだか、チヤホヤされて…

その時…

「シェリエ！」

すごい剣幕でロロド様が現れた。

「ロロド様…
あの…」

「お前ら、雑巾掛け20周！」

「い、いや、俺たちは奥様を案内してただけで…」

「い・い・か・ら、やれ！(怒」

？？？

何だか揉めているようだけど…？

それよりも、謝らなくちゃ！

「男漁りにでも来たんですか…？」

「は…？
それ、どう言う意味です…の…？」

私はその言葉を聞いて、上半身から氷のように冷たくなるのを感じた。

「若い男にチヤホヤされて…
夜のお相手探しですか？と聞いてるんだ。」

なんっっって男なの！！！(怒

「私、こんなところ失礼しますわ！！！」

「誰も来てと頼んでいないけどな！！！
えぇ、さっさと帰ってください！」

私はバスケットに入ったフルーツをロロド様に投げつけて馬車に乗った。
怒りで頭が真っ白だった。