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帰りの電車から瑠奈が降りてからというもの、正直、憂鬱でしかなかった。

──もともと、初めましての人と喋るの苦手だし、いい人かわかんないし……。

家に着きたくなくて、いつもの帰り道をいつもよりも少し遅めに歩いた。


だけど、終わってほしくない時間こそ、早く終わってしまうものだ。

家に着いてしまった私は、玄関の前で思いっきり溜息をついてからドアを押した。


「ただいまー」

「……」

声をかけても返事がない。


不思議に思いながらもとりあえず、リビングに向かった。

──たぶん、こういうときはリビングにいるし……。

「お母さん?」

リビングをのぞくと、そこには翔くんが立っていた。

「…………へ?」

思わず、目をパチパチ。

「あ、おかえりなさい?」

翔くんがこちらを見ている。


──え? なんで? 翔くんがうちに?