瑠奈がそう言ってむくれたから、今度は声を上げて笑った。

すると、今度は瑠奈もつられて笑い出して、2人で大笑いしているうちに電車が駅に着いた。


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学校に着くと、辺りが異常なくらいにざわめいていた。


「なんかちょっとざわざわしてない?」

「んー? そりゃ、始業式だからでしょ」


それにしても、ちょっと騒がしすぎるような……。

「それよりさ、早く行こ?」

瑠奈が背中を押してくるものだから、まあいいかと思い直し、足を前に進めた。


昇降口に入ろうとしたそのときだった。

歩いている1人の制服姿が目に映った。

あの髪。あの目。あの口。

「……翔くん!?」


彼はゆっくりとこちらを見た。

「うん。よく知ってるね、僕の名前」

彼はそう言ってあの人懐っこい笑顔を見せた。