苦しくて、思わず男の子の手をギュッとつかんだ。
「......かわいーことするね」
「はぁ......う」
やっと離してもらえたけど、慣れないキスで呼吸は乱れるばかり。
それに、絡む吐息は熱くて......甘い。
まるで何かにとらわれてるみたいに、すべて吸い込まれそうになる。
「も、もうこれ以上は......っ」
「......ごめん、無理かも」
「へっ......んん......」
沸々とわきあがる熱、グラグラ揺れる理性。
刺激的なキスに翻弄されてるのは、きっとぜんぶ熱に浮かされてるせい。
「......甘すぎて狂いそう」
酔いしれるほどの甘さと、危険すぎる人にファーストキスを奪われた――そんな夜の出来事。
