本が大好きで読むのは小学生の頃からだった。 お小遣いを全部小説に費やし、図書室を覚えてからは毎日のように図書室に通った。 精神統一。心の安定。ルーティンワーク云々。 二十分休みに一人で図書室に入ると、大きな窓が開けっぱなしになって、陽光が部屋の中になだれ込むように入っていた。 小説を選びながら、私はちょっとだけ隣の席の人を思い出した。