彼は、守られることが嫌いだった。 何ものも必要とせず、何も求めることはしない。愛することも愛されることもなく、感情を嫌悪することだけが彼の唯一の感情だったのだ。 『だから守りたかった。 もうこれ以上、あなたが傷つかないように────』