次の日ひなたが学校へ行くと、冴と数名の生徒達が輪になって話をしていた。


「どうしたの?」


 カバンを置いてきたひなたも輪に加わった。



「あ、来た来た。ねえ、ひなたも行こうよ」

「行くって、どこに?」



 冴の言葉に聞き返すと、他の友達が答えた。



「ボーリング。駅前に新しいのが出来てるんだ」

「へえ」



 駅前にできたボーリングは、ドリンクバーが付いていて安く、しかもさらにキャンペーンで割引になるという。

 冴は、ロッカーにカバンを戻しに行っていた奏にも目ざとく声をかけた。



「奏くん、奏くんもボーリング行こ。」

「ボーリング?」



 奏はカバンを持ったままちょっと首を傾げた。



「誰が行くの?」

「みんなで行くよ。ひなたとか私とか。男子も。」

「奏くんも行こうよ」

「楽しいよ。」



 奏は頷いた。

 友達たちは皆乗り気で、遊びに行く日程について話し合っていた。

 ひなたも含めた生徒達のボーリングは日曜日に決定した。