そのおばさんたちの会話を仕事帰りのお母さんが聞いてくる。
そして、家に帰ってくると、
「雲莉!亜子ちゃんはテスト100点だったらしいのよ!!全く、あんたは赤点ばっかりで運動音痴だし……。少しは亜子ちゃんを見習いなさい!」
「亜子ちゃんはいい子なのに、どうしてうちの雲莉はひねくれてしまったのかなぁ……。」
あたし、曇天 雲莉(どんてん くもり)はダメダメ少女で、いつも両親にボロクソ言われてます。
味方なんていない。
学校の先生だって、
「大保さんは、今回も良い成績でした。皆さんも、晴間さんのように、日々努力をしましょうね。」
って言う。
クラスメイトだって、亜子にはちやほやするのに、亜子以外の人間はどうでもいいって感じ。