私は今日も毎日と同じように朝の6時に設定したアラームが鳴る1分前に目を覚ました。相変わらず寝相が悪く、体のあっちこっちが激痛。

 少しストレッチをした後に、ベッドからやっと立ち上がり、洗面台に向かった。支度の邪魔にならないように、前髪をピンで止め、後ろ髪を収納ボックスの中に入っていたボロボロのシュシュでくくった。

 鏡に映る自分を少し見た後に、歯磨きを手にとり、やっと歯を磨き始めた。

 そう、私は朝ごはんをよく抜くことが多かった。だが、それは食欲がないからではなく単純に母が夜勤で朝早くに起きて料理をするのが苦痛だからだ。父に関しては、居ない。歯磨き、洗顔、日焼け止め、前髪・後ろ髪、着替え。全部が終わり学校に向かい始めた。

 高校は家から近く自転車でも通えるが私は毎日バスで通学をしていた。


 学校が始まったと合図をする1回目のチャイムが鳴った。それと同時に担任の三浦先生が教室に入り、教卓の前に立った。

 「席に着け!今日の連絡をするぞ!」

 とみんなに聞こえるように先生が大きな声で叫んだ。

 「今日は文化祭の1週間前だ!ダンスを披露する人はそろそろ踊りを完璧にして、それ以外の人は置物などの管理をおねがい」


 先生の連絡の通り今日は文化祭の1週間前だ。私はダンス組でもありながら、手芸部に入っていたため衣装の準備も任された。

 「テスト期間も終わったし、今日からは文化祭準備を午後の7時までとする。7時を超えないように10分前までに素早く帰宅しなさい」

 「ハァ...」

 ダンスどころか衣装もまだ終わってないから今日は最後まで居残り確定だ。