わたしは響希の車に乗ると、わたしの自宅まで送ってもらい、響希はそのままわたしに付き添い、一緒に居てくれた。
響希はわたしが落ち着いてから、さっき病院で言われたことの話を聞いてくれた。

「えっ?!茜が、、、花澄の担当の先生の娘?どうゆうことだ?茜は、小さい頃に両親を事故で亡くしたったって、、、えっ?」

響希は、わたしの言葉に混乱していた。

「でも、栗原先生は、、、茜さんが娘だって、、、」
「じゃあ、俺は茜に騙されてたってことか、、、?」

そう言って響希は溜め息をついた。

「いや、そんなこと今更どうだっていい。花澄が悪者になってるのが許せない、、、。それにもう診てくれないって?どうゆうことなんだよ、、、!」

そう言う響希の拳に力が入っているのが分かった。

そして、響希は「花澄、本当にごめん、、、。全部俺のせいだ、、、花澄が俺と幼馴染だから、、、再会したから、こんなことに巻き込んで傷付けてしまった、、、。」と身体を屈め頭を抱え、そう言った。

自分を責める響希にわたしは「響希のせいじゃないよ。それに元々、転院先探すつもりでいたから大丈夫。だから、そんなに自分を責めないで?」と言った。

「それにね、わたし、響希と再会出来て良かったと思ってるんだよ?」

わたしの言葉に頭上げる響希。
響希は、驚いたような表情で一粒の涙を溢していた。

「確かに色々あって、さっきまで大泣きしちゃってたけど、それは響希のせいじゃないし、わたしが今こうして前向きに考えられるのは、響希が居てくれるおかげ。響希だって、騙されてた被害者なんだよ?」
「花澄、、、ありがとう。傷付いてるのは花澄の方なのに、、、俺、カッコ悪いな。」
「響希、そんなことないよ。響希はいつも、わたしを助けてくれる一番の味方でいてくれてたんだから。」

わたしがそう言い微笑んで見せると、響希が急にわたしを抱き寄せ、ギュッと抱き締めた。

そして耳元で「花澄、、、好きだ。」とそっと囁いた。