「すみません。髪…は、切られました」
「切られた?」
切られた、と白状すれば眉間にシワを寄せてあたしを見つめる。
「ったく、信じらんないわ。コータきゅん達は何してんよの」
やだやだと首を振るこの人も灰色達を責めていて。あたしの自業自得なのにと、胸が苦しくなる。
「悪いのはあたしですから」
「龍神の人達は、何も悪くないです」
悪いのはあたしだけなんだと小さく呟く。そんなあたしを見てオカマ口調のこの人は何かを考える顔になる。
それに気付かないフリをして深く椅子に腰掛ける。
「なんであんた、そんなに自分を責めてるわけ?」
「な、んでって」
シャンプーするわよ、と言われながらタオルを首に巻かれて椅子を倒される。温めのお湯が髪に掛けられて、気持ち良くて目を閉じた。