俺の予想だとあの地味な姿も彼女の一種の壁で。何故そこまで距離を取るのか、最近は不思議でならなかった。



だけど、いくら考えても分からない。


ひとまず、


「醜いね」


目の前でみっともなく震える醜い女の子達を見下ろす。


普段の俺なら言わない言葉だからね。



「女の子は基本的に大事にしたいんだけどね。今回ばかりは、そうもいかないから」



くすりと笑えば身を寄せ合って震える女の子達。


処分はどうしようかと思考を巡らせて。



「マオさん!」


女の子たちを見下ろしていれば、後ろから幸人と雅之(まさゆき)が俺に駆け寄ってきた。


雅之は今日、俺たちに彼女が。お姫様であるあの子がリンチをされていたと報告してくれた奴。


朝不安になって彼女を確認しに行ったら彼女が居ない、と慌てて溜まり場に来た。