「あ、の」



あたしは金色から離れてしまわないうちに、金色に話し掛ける。



「彼女達になにもしないで下さい…」



悪いのはあたしだから。


そう言えば、


「馬鹿じゃねぇのお前」


お姫様抱っこをされたまま灰色に額を弾かれた。


い、たい。



「あいつらは、仮にも"龍神の姫"に手ぇ出したんだ」

「そうだよ、君。あの醜い女の子達はそれ相応の、"処分"は受けないといけないの」


呆れた目をあたしに向ける灰色と金色。


2人の言葉にちらり、と彼女達を見てみれば全員顔が真っ青で涙が止めどなく流れていた。


でも、


「あたしはただのお荷物なのに」



そう小さく呟けば目を見開く2人。


なんで、驚いているのか分からない。
 

こんなの。あなた達も、龍神の人達も思ってる事でしょう?