「あんたさぁ」
予想してた通りまた校舎裏に連れて来られた今日。予想外だったのは朝一番だった事。
学校に来て直ぐに彼女達に連行された。
「なに、宇野さんにお姫様抱っこなんてされてるの?」
「ブスのくせに生意気!」
「あんなとこ見せつけて、どうなるか分かってんの?」
「忠告が無駄みたいだよねえ」
狂気に満ちた鋭い目付であたしを睨み付ける。昨日の出来事は、ほぼアクシデントであってあたしの所為ではない。
「じゃあ、今日も頑張って」
リーダーパンダのその一言であたしの身体が昨日と同じように地面に倒される。
それを合図に、昨日と同じように暴力が振るわれる。
梅雨のこの時期、未だに長袖のセーラー服を着るあたしの身体は痛めつけやすいみたいで。痣や傷が見えないから、手加減無しで容赦無く蹴られる。