「っ、うぜぇ!」
「縋り付いてないなら、離れろよ!」
「むかつくんだよ!」
「龍神の皆様を解放しろ!」
「ブスは死んどけ!」
離れられるものならあたしだって離れたい。
死ねるものなら、あたしだって死にたい。
それが出来ないから今この状況なのに。
「いい?これは忠告よ」
リーダーパンダがあたしに一歩近付く。
と、同時にパンッと音がして直ぐにあたしの頬が熱を帯びる。
叩かれたのかと冷静に考える。
「自分の安全の為にも、早く離れる事ね」
クスリと笑ってその場を去るパンダ達。
「いたい……」
熱い頬を体温の低い自分の手の平で冷ますように包む。
口の中に広がる鉄の味に眉間にシワが寄る。
これは口の中が切れた、と状況を噛み締めながら授業に戻る為に歩き出す。