翌朝。
朝食を食べると、潤は着替える為に自宅マンションへと帰って行った。

食器を片付けながら、真美は夕べのことを思い出してはにかむ。

シングルベッドに二人並んで横になり、潤は真美を腕枕してずっと髪をなでてくれていた。

その温かさに心から安心して、真美はスッと眠りに落ちた。

穏やかな眠りの中、身じろぎした時に、ギュッと抱きしめられてホッとしたことを覚えている。

思わず頬を緩めると、チュッとおでこにキスをされたことも。

朝、ぼんやりと目を開けると「おはよう、真美」と優しく笑いかけられ、なんて幸せな目覚めだろうと胸がいっぱいになった。

(これからはずっと一緒にいられるの?)

嬉しい気持ちと、信じられないという思いが入り混じる。

さっき別れたばかりなのに早く会いたくて、真美は急いで支度をすると、いつもより早い電車に乗った。